「天空の城ラピュタ」は、宮崎駿監督のジブリ長編アニメ映画。
その中でも、登場人物の一人、ムスカ大佐が持つ多彩な表現力は多くの名セリフを残していることで有名です。
感動的なセリフや繊細な心情表現など、物語から生きた表現を学ぶことは文章力を磨く上で避けては通れないステップ。
この記事では、ムスカ大佐のセリフを通して、学ぶことのできる表現技法を紹介します。
ムスカ大佐に学ぶ表現技法
体言止め
私の名は、ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ。
体言止めとは、文末に名詞を置くことによって、文章の最後に強いアクセントをつける表現方法です。
文末表現の重複を避けるためにも使われています。
反復法
読める、読めるぞ…
反復法とは、同じ言葉またはフレーズを何度も繰り返す表現技法です。
単調な文章を華やかにしたり、印象を強めたりすることができます。
倒置法
見せてあげよう、ラピュタの雷を
倒置法は、文章の主語と述語の順番を逆にする表現技法です。
通常、主語が先に来て、その後に述語が来ますが、倒置法ではこの順番を逆にすることで文章のアクセントや強調する箇所を変えることができます。
比喩法(直喩)
人がまるでゴミのようだ
直喩とは、「〜のようだ」「〜に似ている」などの言葉と共に、ある事柄を他のものに例える表現技法です。
比喩を用いることで、より直感的でイメージしやすい表現ができます。
比喩法(隠喩)
立て!鬼ごっこは終わりだ!
隠喩とは、「〜のようだ」「〜に似ている」などの言葉を用いずに、ある事柄を他のものに例える表現技法です。
直喩では明確な例を示しますが、隠喩では意味を暗示するような形で表現します。
比喩法(擬人法)
全世界は再びラピュタの元にひれ伏すことになるだろう
擬人法とは、非人間的な物や抽象的な概念を人間のように描写する表現技法です。
人間の感情や行動を持った形で物事を描写することで、文章に感情的な強さを加えることができます。
反語法
素晴らしい!最高のショーだと思わんかね?
反語法とは、文章中の言葉の意味を本来の意味と逆の意図で使う表現技法です。
読者や観客を楽しませることができるだけでなく、文章の表現に深みや引用性を加えることもできます。
省略法
目が…目がぁ…!
省略法とは、文章の一部を省略する表現技法です。
文章を簡潔にすることができるだけでなく、省略された部分を読者が想像することで、文章に深みが増します。
対句
父さんが残した 熱い想い
「君を乗せて」作詞:宮崎駿
母さんがくれた あのまなざし
対句とは、詩歌や俳句などの文学作品において、2つの句を対にして用いる表現技法です。
2つの句は、内容や形式が反対であることが多く、一方の句が前半で、もう一方の句が後半で表現されることが一般的です。
対句は、リズムや韻律を重視した文学表現としても知られており、その美しさから古くから広く用いられています。
確認問題
- 「私の名は、ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」の表現技法は?
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体言止め
- 「読める、読めるぞ…」の表現技法は?
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反復法
- 「見せてあげよう、ラピュタの雷を」の表現技法は?
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倒置法
- 「人がまるでゴミのようだ」の表現技法は?
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比喩(直喩)
- 「立て!鬼ごっこは終わりだ!」の表現技法は?
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比喩(隠喩)
- 「全世界は再びラピュタの元にひれ伏すことになるだろう」の表現技法は?
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比喩(擬人法)
- 「素晴らしい!最高のショーだと思わんかね?」の表現技法は?
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反語法
- 「目が…目がぁ…!」の表現技法は?
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省略法
\ 本編を見て、さらに理解を深めよう!/
アオミネ