人は誰しも破壊衝動を内に秘めている【銃:中村文則】

銃

昨日、私は拳銃を拾った。あるいは盗んだのかもしれないが、私にはよくわからない。これほど美しく、手に持ちやすいものを私は知らない。今まで拳銃に興味を持ったことなどなかったが、あの時私は、それを手に入れることしか考えることができなかった。

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銃:中村文則

中村文則さんのデビュー作「銃」を読みました。

ボリュームとしては文庫本で200ページほど。
2時間ちょっとで読み終わる分量でした(個人差あり)。

この本を読んだのは又吉直樹さんの著書「第二図書補佐係」でエッセイで知ったのがきっかけです。

中村文則さんの『銃』という小説は、平凡な大学生として日常を過ごしていた男が「銃」を拾い、それによって精神に変化をきたし日常から逸れていくという物語である。「銃」を手にした男はどうなってしまうのか。この小説は僕は他人事ではないような気持ちで読んだ。真ん中から心をえぐられた。僕にとって特別な一冊だ。

この本では又吉さんがこれまで読んできた本をタイトルに、それぞれの本から連想されたエピソードが綴られたエッセイ集で、芥川賞をとって注目が集まっていた時期に又吉さんの著作を読む中で出会った一冊でした。

巻末には「銃」の著者、中村文則氏と又吉直樹氏の対談も掲載されています。

銃:あらすじ

「次は…人間を撃ちたいと思っているんでしょ?」
雨が降りしきる河原で大学生の西川が<出会った>動かなくなっていた男、その傍らに落ちていた黒い物体。圧倒的な美しさと存在感を持つ「銃」に魅せられた彼はやがて、「私はいつか拳銃を撃つ」という確信を持つようになるのだが……。TVで流れる事件のニュース、突然の刑事の訪問――次第に追いつめられて行く中、西川が下した決断とは?

「衝撃でした。より一層、僕が文学を好きになる契機になった小説」(又吉直樹氏)
「孤独は向かってくるのではない 帰ってくるのだ」(綾野剛氏)
他、絶賛の声続々! 新潮新人賞を受賞した、中村文則、衝撃のデビュー作。ベストセラー&大江賞受賞作『掏摸(スリ)』の原点がここに!
*単行本未収録小説「火」を併録。

銃:感想

銃を拾ったことを除けば普通の大学生活を送る日常の描写が、銃と向き合い精神を歪めていく青年の様子を繊細ながらも重々しく描いています。
人は誰しも破壊衝動を内に秘めていることをよりリアルに感じさせる作品でした。

純文学の醍醐味は作品を通して自分の知らない感情を見つけることです。
この一冊があなたの知らない狂気を呼び起こすかもしれません。

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